ジメジメと嫌な季節である梅雨時期。
多くの方は除湿器などで対策されていることかと思いますが、まだご自宅に除湿器のない方も多いのではないでしょうか。
除湿器選びで大事になってくるポイントは、お部屋の広さや除湿能力、その他便利機能など人により様々かと思います。
様々なポイントがあるからこそ、余計に悩んでしまうものです。
そんな除湿器、大前提として除湿方法が大きく分けて2つあるのはご存知ですか?
ここに注目すれば、自分の生活環境にあった除湿器選びがグッと楽になるかもしれません。
なぜ梅雨時期になるとジメジメするのか
そもそも、なぜ夏場、特に梅雨時期になるとあんなにジメジメするかご存知ですか?
答えは、空気が多くの水分を含んでしまっているからです。
空気は水分を蓄えるといった性質を持ちます。
しかもその水分は、空気の温度が高いほどたくさん蓄える事が出来るのです。
逆に温度が低くなればなるほど、水分を蓄えられる量が少なくなるのでカラッとした空気になるわけです。
これが夏や梅雨時期にジメジメする理由です。
梅雨時期は空気も高温になり、さらに雨で水分をたくさん蓄えてしまうのでジメジメっと湿度が上昇してしまうのです。
ではどうすればいいか、簡単ですね。
水分を多く含んだ空気を冷やしてしまい、蓄えられなくなった水分を放出させてしまえばいいのです。
世に出回っている除湿器は、すべてこの原理の元に動いているのです。
3種類の除湿方式
冒頭では大きく分けて2つの除湿方式があると書きましたが、厳密にいうと3つの除湿方式があります。
最初から3つと書こうと思ったのですが、3つ目の除湿方式は2つの方式を組み合わせたものなのです。
故に、大きく分けて2つと書かせていただきました。
基本的にどちらの除湿方式も、除湿器内部で湿った空気を冷やして水分を取り除き、乾いた空気を出す方法となっています。
大まかにいえば、その空気の冷やし方や水分の取り除き方が違うのです。
一つずつみていきましょう。
コンプレッサー方式について
湿気を含んだ空気を蒸発器で冷やして、湿気を水滴に変えて結露させ排除する。
そして乾いた空気を放出するものがコンプレッサー方式です。
エアコンの「除湿機能」と同じ方法です。
長所と短所がありますので、簡単にまとめてみました。
長所
・25℃以上の高温時に高い除湿能力を発揮する
・除湿量が多く、湿気の多い時でもパワフルに乾燥できる
・消費電力が少ないので、電気代が安い
・部屋の温度上昇が小さい
短所
・コンプレッサーの稼働音が大きく、騒音レベルが比較的高い
・コンプレッサーの分、本体サイズが大き目で重い
高温時に高い除湿能力を発揮するので、夏場だけしか除湿器を使わない、といった方でしたらコンプレッサー方式が良いですね。
稼働音に関しては、製品にもよるので一概には言えませんが静かだと感じる方はかなり少ないでしょう。
重量も10kg近い製品が多いので、ご年配の方や女性の方などは移動に苦労するかもしれませんね。
デシカント方式について
ゼオライトと呼ばれる吸湿剤で水分を吸収し、乾いた空気放出。
吸収された水分は熱交換器により冷やされ、水滴としてタンクに溜まっていきます
これがデシカント方式です。
こちらも、長所と短所をまとめてみました。
長所
・低温時においても除湿能力が低下しない
・コンプレッサーが搭載されていないので、その分軽量で稼働音も比較的静か
短所
・ヒーターを使う分、消費電力が大きく電気代が高い
・同じくヒーターの分、発熱量があがり部屋の温度上昇が大きい
・除湿能力がやや低い
低温時にも能力が低下しないことから、冬場も含めて一年中使えることがデシカント方式最大の魅力。
コンプレッサー方式と比べて軽量で静かなので、置き場所にもそこまで困らないかと思います。
やはりネックなのはヒーターですね。
部屋の温度上昇が大きい分、夏場など暑い日には少し不向きかもしれません。
ハイブリット方式について
コンプレッサー方式とデシカント方式、二つの方式を融合させたものがハイブリット方式です。
夏場はコンプレッサー方式で、冬場はデシカント方式といった具合ですね。
デシカント方式よりもさらに一年中変わらない除湿能力が維持できるのが売りとなっています。
長所や短所などはそれぞれの方式と同じなので割愛しますが、最大の短所は価格が高い点。
高いもので8万円近くする製品もあり、なかなか気軽に購入できないという現状です。
しかし値段に見合った確かな除湿能力があるようで、口コミやレビューを見ても高評価がズラリと並んでいます。
ちなみに、ハイブリット方式の除湿器を販売しているのはパナソニックのみです(17年4月現在)。
最後に
いかがでしたか?
今回は除湿器の除湿方式について書かせていただきました。
それぞれ長所と短所があり、一概にこちらがいい!とは言えないですね。
自身の生活環境にあった方式を選ぶと良いかと思います。
あなたの除湿器選びの役に立てていれば幸いです。